地盤改良
直接基礎で対応できない場合は、地盤補強工事を行って建物を安全に支えなければなりません。工法の選択では、安全性かつ経済性を考慮する必要があります。
地盤補強工事を大別すると、軟弱な地盤そのものを固めてしまう地盤改良と、既製の杭を打設する工法とに分けることができます。地盤改良は硬質地盤でなくとも建物を安全に支持することが可能なので、戸建住宅の基礎補強では広く採用されています。
土が固まらないような地盤の場合で支持層が確認できる場合は、既製の杭を支持層まで打設して建物を支持させる工法を採用できます。
表層改良
建物全体にわたり基礎下の軟弱な地盤を土と改良剤を攪拌させ硬くかつ強度のバランスの整った地盤を作り上げるこれにより建物荷重を分散・低減させる。
柱状改良(ウルトラコラム工法)
ウルトラコラム工法:(財)日本建設総合試験所の建築技術証明を取得
ウルトラコラム工法とは、セメント系固形材スラリーを用いる機械攪拌式混合処理工法です。
独自形状の十字型共回り防止翼を有する掘削ヘッドを採用し、粘性土地盤などで問題となる土の共回り現象による撹拌不良を低減。また、施工直後にコラムの比抵抗をミキシングテスターで測定し、撹拌状況を確認することで、高品質のコラムを築造できます。
先端に固化材の吐出口を設けた中空ロッドと攪拌翼、2種類の共回り防止翼、掘削翼で構成したシンプルな攪拌装置です。共回り防止翼の「突出翼」は、翼長が掘削径よりも長く、地盤から反力を得ることで回転を防止します。また、「中間翼」は翼長が短く、貫入時の抵抗を抑えるとともに、粘性の高い土質の攪拌・混合に効果を発揮します。
柱状改良(ソイルコラム工法)
基礎直下の地盤を、土とミルクセメントを攪拌させ、土中に柱状体を作る。これは、先端支持又は摩擦杭的支持で建物荷重を支えます。
鋼管杭
基礎直下の硬い層まで鋼管杭を打設(回転圧入)させ建物の長期的安定を図る。
鋼管杭(こうかんくい)とは、地中に打ち込む鋼製の杭のことである。鉛直・水平方向に大きな耐力を持つため、ビルなどの建築物の基礎[1]や地すべり土塊の移動の抑制に用いられる。資材搬入や打ち込みの都合から、2m程度の短い管を溶接しながら地中に打ち込むことが多い。施工後は、鋼管の中にコンクリートを注入する。
打ち込みの方法としてはBH工法、打撃工法、中堀工法、回転工法などがあります。